遺言の通りに遺産分割しないといけないのか?
こんにちは、西宮・尼崎エリアの相続に強い税理士、香川晋平です。
以前、弊社に相続のご相談に来られた方から、次のような相談を受けました。
「遺言書があるのですが、その通りに遺産分割しなければならないのでしょうか?」
今回はこの相談内容について、解説しますね。
実は、遺言には強制力がなく、相続人全員が合意すれば、違う分割をすることも可能です。
相続人が2人以上いる場合、相続財産はひとまず相続人全員の共有財産となり、その後、遺産分割の手続きを経て、各相続人の固有の財産となります。
したがって、相続人が相続財産を各相続人の固有財産とするには、遺産分割の手続を経る必要があります。
遺産分割の方法には、
① 遺言がある場合に遺言に従って分割する方法(=指定分割)
② 遺言がない場合に共同相続人全員の協議によって分割する方法(=協議分割)
③ 共同相続人間で分割協議が整わない場合や協議できない場合に家庭裁判所に調停を請求して行う方法(調停分割)があります。
遺言による相続分が法定相続分と異なる場合は、遺言による相続分が法定相続分に優先することとなりますが、遺言には強制力がないため、共同相続人全員で遺言と違う分割をすることとした場合には、これが認められます。
また、遺言がない場合には、法定相続分を拠り所として分割することになりますが、必ずしも法定相続分どおりに分割する必要はありません。
このように共同相続人全員の合意があれば、遺言とは異なる内容での分割も可能ですので、専門家に相談の上、検討されることをオススメします。
もちろん、私どもでも遺産分割について、しっかりアドバイスさせて頂きます。
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